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ぽちっとバイブル 第61回『主の前で踊るダビデ王』



📖聖書箇所 

ミケランジェロ作 1501~1504年



ダビデ王については、ぽちっとバイブル第17回第18回ぽちっとBプラスNo.5ですでに紹介してきました。今回は、違うエピソードを見てみたいと思います。


ダビデが、イスラエル全体の王となった後のことです。ダビデはそれまで別の場所にあった神の箱をダビデの町に運ぶことにしました。


『主の箱を担ぐ者たちが六歩進んだとき、ダビデは、肥えた牛をいけにえとして献げた。

ダビデは、主の前で力の限り跳ね回った。ダビデは亜麻布のエポデをまとっていた。

ダビデとイスラエルの全家は、歓声をあげ、角笛を鳴らして、主の箱を運び上げた。

主の箱がダビデの町に入ろうとしていたとき、サウルの娘ミカルは窓から見下ろしていた。彼女はダビデ王が主の前で跳ねたり踊ったりしているのを見て、心の中で彼を蔑んだ。人々は主の箱を運び込んで、ダビデがそのために張った天幕の真ん中の定められた場所にそれを置いた。ダビデは主の前に、全焼のささげ物と交わりのいけにえを献げた。

ダビデは全焼のささげ物と交わりのいけにえを献げ終えて、万軍の主の御名によって民を祝福した。そしてすべての民、イスラエルのすべての群衆に、男にも女にも、それぞれ、輪形パン一つ、なつめ椰子の菓子一つ、干しぶどうの菓子一つを分け与えた。民はみな、それぞれ自分の家に帰った。

ダビデが自分の家族を祝福しようと戻ると、サウルの娘ミカルがダビデを迎えに出て来て言った。

「イスラエルの王は、今日、本当に威厳がございましたね。ごろつきが恥ずかしげもなく裸になるように、今日、あなたは自分の家来の女奴隷の目の前で裸になられて。」

ダビデはミカルに言った。

「あなたの父よりも、その全家よりも、むしろ私を選んで、主の民イスラエルの君主に任じられた主の前だ。私はその主の前で喜び踊るのだ。私はこれより、もっと卑しめられ、自分の目に卑しくなるだろう。しかし、あなたの言う、その女奴隷たちに敬われるのだ。」

サウルの娘ミカルには、死ぬまで子がなかった。』

サムエル記 第二 6:13~23



🐶ぽちっとひとこと


神の箱とは、十戒を刻んだ石板が収められた箱で、神が作るよう命じられたことは、申命記10章に書かれています。契約の箱、または、証しの箱とも呼ばれています。幕屋や神殿のいちばん奥にある至聖所という場所の中に置かれ、神の臨在を象徴するものでした。


その神の箱を運び入れた時、“主の前で力の限り跳ね回った”とあります。どんな踊りだったのでしょうか? 人はどんな時に、力の限り跳ね回るでしょうか? 心から喜びいっぱいだったことが想像できます。


聖書には、対照的な妻のミカルとのやり取りが書かれています。ミカルは、踊っているダビデを見て、どうして蔑んだのでしょうか? 


そのミカルへのダビデの答え、“私はこれより、もっと卑しめられ、自分の目に卑しくなるだろう”から、ダビデが王でありながら、神の前で自分を低くしているように感じますね。


聖書は、登場人物を良くも悪くも描き出し、そこから私たちが何かを得ることができるようにしているように思われます!


聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会


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