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ぽちっとバイブル 第71回『伝道者ピリポ』


📖聖書箇所 

(新)使徒の働き8:26~40

🎨『洗礼を受ける宦官』

レンブラント作 1626年



『その日、エルサレムの教会に対する激しい迫害が起こり、使徒たち以外はみな、ユダヤとサマリアの諸地方に散らされた。』

使徒の働き 8:1


ステパノの殉教(ぽちっとバイブル第70回参照)の後、迫害のため、多くの人々がエルサレムから逃れて行きましたが、その中のひとりに、ピリポという人がいました。


主の使いがピリポに現れ、荒野のガザ方面へ行くよう語ったので、ピリポは出かけます。そして、エチオピア人の宦官(かんがん)に出会いました。この宦官は、エチオピアの女王に仕える高官で、エルサレムに礼拝に行き、帰る途中でした。


『彼は馬車に乗って、預言者イザヤの書を読んでいた。

御霊がピリポに「近寄って、あの馬車と一緒に行きなさい」と言われた。

そこでピリポが走って行くと、預言者イザヤの書を読んでいるのが聞こえたので、「あなたは、読んでいることが分かりますか」と言った。

するとその人は、「導いてくれる人がいなければ、どうして分かるでしょうか」と答えた。そして、馬車に乗って一緒に座るよう、ピリポに頼んだ。』

使徒の働き 8:28~31


『宦官はピリポに向かって言った。「お尋ねしますが、預言者はだれについてこう言っているのですか。自分についてですか。それとも、だれかほかの人についてですか。」

ピリポは口を開き、この聖書の箇所から始めて、イエスの福音を彼に伝えた。

道を進んで行くうちに、水のある場所に来たので、宦官は言った。「見てください。水があります。私がバプテスマを受けるのに、何か妨げがあるでしょうか。」』

使徒の働き 8:34~36


『そして、馬車を止めるように命じた。ピリポと宦官は二人とも水の中に降りて行き、ピリポが宦官にバプテスマを授けた。二人が水から上がって来たとき、主の霊がピリポを連れ去られた。宦官はもはやピリポを見ることはなかったが、喜びながら帰って行った。』

使徒の働き 8:38~39



🐶ぽちっとひとこと


使徒の働き8:1によると、使徒たちはエルサレムに残ったので、このピリポは、十二使徒ではない、別のピリポであることがわかります。伝道者ピリポと呼ばれることがあります。


ピリポは、主の使いに言われて、宦官に出会った場所にやってきました。そして、御霊、つまり聖霊が、宦官の乗った馬車のそばに行くように言ったので、そのようにしました。ピリポは自分の考えではなく、神の導きに従って行動していたのですね。


宦官は、ピリポに聖書の解説を求めています。ピリポは、質問された箇所から、聖書を解き明かし、イエス・キリストの福音を伝えました。宦官ははっきりと理解したのでしょう、すぐにバプテスマ(洗礼)を受けたいと自ら申し出ています。そして、ピリポが主の霊によっていなくなったにも関わらず、喜びながら帰って行きました。


この箇所からわかることは、聖書はひとりで読むだけではなく、聖書をよく知っている他の人から聞いて理解することができるものということではないでしょうか? また、神はただひとりの人のために、イエスの福音を伝える人を送ったということも言えるでしょう。そして、イエスを信じたなら、すぐに洗礼を受けることができるのですね。



聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

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