ぽちっとBプラス No.38 『キリストの初臨と再臨の預言』
- pochittobible
- 2020年12月18日
- 読了時間: 2分

次の聖書の二カ所の違いは何でしょうか?
『神である主の霊がわたしの上にある。
貧しい人に良い知らせを伝えるため、
心の傷ついた者を癒やすため、
主はわたしに油を注ぎ、
わたしを遣わされた。
捕らわれ人には解放を、
囚人には釈放を告げ、
主の恵みの年、
われらの神の復讐の日を告げ、
すべての嘆き悲しむ者を慰めるために。』
(旧)イザヤ書 61:1~2
『主の霊がわたしの上にある。
貧しい人に良い知らせを伝えるため、
主はわたしに油を注ぎ、
わたしを遣わされた。
捕らわれ人には解放を、
目の見えない人には目の開かれることを告げ、
虐げられている人を自由の身とし、
主の恵みの年を告げるために。』
(新)ルカの福音書 4:18~19
翻訳の違いや、表現の違いもありますが、イザヤ書にあり、ルカの福音書にない文があります。それは、『われらの神の復讐の日を告げ』ですね!
イザヤ書のこの部分は、やがて来るメシア、すなわち救い主キリストのことを預言した箇所として知られています。ルカの福音書の場面は、イエス自身がキリストとしての公の活動を開始した頃、人々の前でイザヤ書を読んだ時の言葉です。
ところが、イエスは、『われらの神の復讐の日を告げ』を読みませんでした!それは、『神の復讐の日』が実現するのは、ヨハネの黙示録に書かれている世の終わりの患難時代(ぽちっとバイブル第50回参照)の後に、イエスが再びこの地上に来られる時、いわゆる“再臨”の時に実現するからと思われます。
イザヤ書のこの箇所は、イエスが最初に地上に来られること、“初臨(しょりん)”と“再臨”の両方を預言したものだったのです。
イエスは、このイザヤ書を読んだ時、次のように言いました。
『あなたがたが耳にしたとおり、今日、この聖書のことばが実現しました。』
ルカの福音書 4:21
イエスが神の子キリストであり、貧しい人に良い知らせ、つまり、“福音”(ぽちっとバイブル第46回参照)を伝え、捕らわれている人々を解放し、目の見えない人を癒し、虐げられている人を自由にするために来られたことを宣言されたのですね!
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
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