ぽちっとバイブル 第68回『イエスが教えた祈り』
- pochittobible
- 2021年8月27日
- 読了時間: 2分
📖聖書箇所
🎨『主の祈り』
ジェームズ・ティソ作 1886~1894年
『主の祈り』文語訳
天にまします我らの父よ。
ねがわくは御名(みな)をあがめさせたまえ。
御国(みくに)を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧(かて)を、今日(きょう)も与えたまえ。
我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、
我らの罪をもゆるしたまえ。
我らをこころみにあわせず、
悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、
限りなくなんじのものなればなり。
アーメン。
これは、イエス・キリスト自身が祈りについて教えた、マタイの福音書6章9~13節に、「国と栄えとは」以降を付けて、『主の祈り』として知られているものです。現在でも、多くのキリスト教会が、礼拝時にこの『主の祈り』を唱えています。
🐶ぽちっとひとこと
『主の祈り』は、イエス自身が教えた祈りの模範ですが、簡単に内容を見てみましょう。
まず、天の父なる神に呼びかけています。クリスチャンの祈りでも、「天の父なる神様」などの呼びかけで祈りを始める方が多いです。
『御名をあがめさせたまえ。御国(みくに)を来たらせたまえ。みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。』は、まず、自分の願い事を祈るのではなく、神の御名をあがめ、御国、つまり、神が働いておられることが現れる状況が起こることを求めています。
聖書は、神の御名には、力と権威があると語っています。神のみならず、名前はその人自身を表す大切なものであると言うのです。
このように、主の祈りでは、まず神を神としてあがめ、神の働きが現れることを願い、その後で、自分の必要を求めることを教えています。
なぜこのような順番なのでしょうか? 神は人間にそんなにあがめられたいのでしょうか? ところが、実際に、神を信じ、心を込めて祈ってみるなら、神をあがめ、礼拝することが、どんなに私たち人間の心に平安と安心を与えることなのかを体験することができます。そうすると、祈りがただの宗教的日課のひとつなのではなく、生きた神とのコミュニケーションになってくるのです。
参考文献:
『ファイヤーバイブル注解付聖書』(ライフパブリッシャーズ)
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