ぽちっとバイブル 第64回『ダニエル書』
- pochittobible
- 2021年7月2日
- 読了時間: 3分
📖聖書箇所
(旧)ダニエル書6章
🎨『王に答えるダニエル』
ブリトン・リヴィエール作 1892年
ダニエル書は、バビロン捕囚されたユダヤ人のひとりのダニエル自身の体験はもちろん、歴史や預言、新約聖書につながる預言など盛りだくさんな内容の書です。時代は、新バビロニアがエルサレムを攻撃(第1回BC605年~)し、ダニエルをはじめ多くのユダヤ人を連行した、いわゆるバビロン捕囚の始まりからおよそ70年間を描いています。
今回は、ダニエルの有名なエピソードを一つご紹介します。ダニエル書の概観は、下にリンクしている聖書プロジェクトの動画をぜひご覧ください。
神から知恵を与えられたダニエルは、王に仕える者としても優秀だったため、周囲からねたまれ、ある時、わなにかけられます。他の人々は王を言いくるめて、王以外の者に祈るなら誰でも獅子の穴に投げ込まれるという命令を出させたのです。
『ダニエルは、その文書に署名されたことを知って自分の家に帰った。その屋上の部屋はエルサレムの方角に窓が開いていた。彼は以前からしていたように、日に三度ひざまずき、自分の神の前に祈って感謝をささげていた。』
ダニエル書 6:10
王からの絶対的な命令が出ても、ダニエルはいつもと変わらず、真の神に祈りをささげています。ですが、このことが王に告げられ、ダニエルは王の命令に逆らったため、ライオンがいる穴に投げ込まれました。
ところが、無事だったダニエルは次のように王に言います。
『「私の神が御使いを送り、獅子の口をふさいでくださったので、獅子は私に何の危害も加えませんでした。それは、神の前に私が潔白であることが認められたからです。王よ、あなたに対しても、私は何も悪いことはしていません。」
王は大いに喜び、ダニエルをその穴から引き上げるように命じた。ダニエルは穴から引き上げられたが、彼に何の傷も認められなかった。彼が神に信頼していたからである。』
ダニエル書 6:22~23
驚いた王は次のように行動します。
『それから、ダレイオス王は、全土に住むすべての民族、国民、言語の者たちに次のように書き送った。
「あなたがたに平安が豊かにあるように。
私はここに命じる。私の支配する国においてはどこででも、ダニエルの神の前に震えおののけ。
この方こそ生ける神、
永遠におられる方。
その国は滅びることなく、
その主権はいつまでも続く。
この方は人を救い、助け出し、
天においても、地においても、
しるしと奇跡を行われる。
実に、獅子の手からダニエルを救い出された。」
このダニエルは、ダレイオスの治世とペルシア人キュロスの治世に栄えた。』
ダニエル書 6:19~28
自分の命が危なくなっても、神を信じ続けたダニエルの姿を見て、このように異教の王に神を敬わせたとは、これこそ神の栄光があらわされたと言えるのではないでしょうか!
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
参考:
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