ぽちっとバイブル 第53回『ソドムとゴモラの滅亡』
- pochittobible
- 2021年1月29日
- 読了時間: 3分
📖聖書箇所
(旧)創世記19:1~38
🎨「ソドムとゴモラの破壊」
ジョン・マーティン 1852年
アブラハムにはロトという名前の甥がいました。彼らは一緒に旅をしてきたのですが、途中で分かれ、ロトはソドムという町に住みました。ところが、その町の人々は、神に対する罪が甚だしく大きく、神は滅ぼそうと御使いを送ったのでした。
『その二人の御使いは、夕暮れにソドムに着いた。ロトはソドムの門のところに座っていた。ロトは彼らを見ると、立ち上がって彼らを迎え、顔を地に付けて伏し拝んだ。
~(略)~
その人たちはロトに言った。
「ほかにだれか、ここに身内の者がいますか。あなたの婿や、あなたの息子、娘、またこの町にいる身内の者をみな、この場所から連れ出しなさい。私たちは、この場所を滅ぼそうとしています。彼らの叫びが主の前に大きいので、主はこの町を滅ぼそうと、私たちを遣わされたのです。」
~(略)
夜が明けるころ、御使いたちはロトをせき立てて言った。「さあ立って、あなたの妻と、ここにいる二人の娘を連れて行きなさい。そうでないと、あなたはこの町の咎のために滅ぼし尽くされてしまいます。」
彼はためらっていた。するとその人たちは、彼の手と彼の妻の手と、二人の娘の手をつかんだ。これは、彼に対する主のあわれみによることである。その人たちは彼を連れ出し、町の外で一息つかせた。彼らを外に連れ出したとき、その一人が言った。「いのちがけで逃げなさい。うしろを振り返ってはいけない。この低地のどこにも立ち止まってはならない。山に逃げなさい。そうでないと滅ぼされてしまうから。」
~(略)~
太陽が地の上に昇り、ロトはツォアルに着いた。そのとき、主は硫黄と火を、天から、主のもとからソドムとゴモラの上に降らせられた。こうして主は、これらの町々と低地全体と、その町々の全住民と、その地の植物を滅ぼされた。ロトのうしろにいた彼の妻は、振り返ったので、塩の柱になってしまった。』
創世記 19:1~26(途中省略有り)
🐶ぽちっとひとこと
『神が低地の町々を滅ぼしたとき、神はアブラハムを覚えておられた。それで、ロトが住んでいた町々を滅ぼしたとき、神はロトをその滅びの中から逃れるようにされた。』
創世記 19:29
アブラハムは、神がソドムとゴモラの町を滅ぼすことを知って、正しい者も一緒に滅ぼすのですかと神に訴え、神は正しい者が十人いるなら滅ぼさないと約束されていました。神は約束通り、あわれみをもってロトと家族を救い出されました。
この話には後日談があります。
『ロトはツォアルから上って、二人の娘と一緒に、山の上に住んだ。ツォアルに住むのを恐れたからである。彼と二人の娘は洞穴の中に住んだ。』
創世記 19:30
この二人の娘たちは、普通の結婚ができないと思い、父であるロトをお酒に酔わせて関係を持ち、子供を産みます。
とても生々しい話ですが、ロトは新約聖書では、『不道徳な者たちの放縦なふるまいによって悩まされていた正しい人』(ペテロの手紙第二2:7)とされています。そして、ロトと姉娘によって生まれた子供モアブの子孫は、やがてイスラエル人に敵対する民族となりますが、モアブ人の女性ルツは、古代イスラエル王国全盛期のダビデ王の曾祖母になるのです!不思議な巡りあわせですね!
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