ぽちっとバイブル 第49回『イエス・キリストの黙示』
- pochittobible
- 2020年12月4日
- 読了時間: 3分
📖聖書箇所
(新)ヨハネの黙示録 1:1
🎨「パトモス島の聖ヨハネ」
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作 1553年頃
『イエス・キリストの黙示。神はすぐに起こるべきことをしもべたちに示すため、これをキリストに与えられた。そしてキリストは、御使いを遣わして、これをしもべヨハネに告げられた。』
ヨハネの黙示録 1:1
日本語のタイトルは、“ヨハネの黙示録”ですが、本文の始まりは、“イエス・キリストの黙示”です。“黙示”は、ギリシャ語のアポカリュプシス(意味は、覆われ隠されているものを明らかにする、覆いを取る)から訳された言葉で、象徴的な言葉やイメージを使って物事を示すことを意味します。
イエス・キリストが示したことを、12弟子のひとりのヨハネが記録した書というわけです。
“ヨハネの黙示録”(以下、黙示録)のアウトラインは、注解者によって多少の違いがありますが、おおまかに次のようになりそうです。
1. 挨拶 (1:1~8)
2. イエス・キリストの幻 (1:9~20)
3. 7つの教会へのメッセージ (2:1~3:22)
4. この後必ず起こることの幻 (4:1~22:21)
1章1節の言葉の中で、“すぐに起こるべきこと”とありますが、原語のギリシャ語の意味は、“時が来たならすぐに起こる”という意味だそうです。
🐶ぽちっとひとこと
黙示録2章~3章の7つの教会へのメッセージは、比較的読みやすい部分です。
この7つの教会は、使徒ヨハネが黙示録を書いた時代に実際にあった教会です。また、当時から現在に至るまで存在するキリスト教会が、この7つのタイプのどれかに当てはまる、あるいは、とても似ていると言われています。また、キリスト教会を歴史的に見て、時代ごとに7つのタイプのどれかに当てはまるとも言われています。
例えば、最初に出てくるエペソの教会は、初代教会時代(使徒たちの時代の教会)の特徴に当てはまるとなります。
『また、ラオディキアにある教会の御使いに書き送れ。『アーメンである方、確かで真実な証人、神による創造の源である方がこう言われる──。わたしはあなたの行いを知っている。あなたは冷たくもなく、熱くもない。むしろ、冷たいか熱いかであってほしい。そのように、あなたは生ぬるく、熱くも冷たくもないので、わたしは口からあなたを吐き出す。』
ヨハネの黙示録 3:14~16
このラオディキアの教会は、7番目に出てくる教会で、時代的には現代の教会に当てはまると言われています。イエスの教えを守ることに無関心で、怠慢だということでしょうか?厳しい言葉ですね。
『わたしは愛する者をみな、叱ったり懲らしめたりする。だから熱心になって悔い改めなさい。見よ、わたしは戸の外に立ってたたいている。だれでも、わたしの声を聞いて戸を開けるなら、わたしはその人のところに入って彼とともに食事をし、彼もわたしとともに食事をする。勝利を得る者を、わたしとともにわたしの座に着かせる。それは、わたしが勝利を得て、わたしの父とともに父の御座に着いたのと同じである。』
ヨハネの黙示録 3:19~21
この後半の部分を読むと、厳しいことが言われていても、愛する者として注意されていることがわかります。ですので、なまぬるい態度を改め、イエスと共に生きるなら、勝利者として天の御座に着くのですね!
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
参考文献
『ファイヤーバイブル注解付聖書』(ライフパブリッシャーズ)
『The COMPLETE JEWISH Study Bible』 (HENDRICKSON BIBLES)
ウェブサイト『ハーベストタイムミニストリーズ メッセージステーション』
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