ぽちっとバイブル 第47回『神は愛です~ヨハネの手紙 第一』
- pochittobible
- 2020年11月20日
- 読了時間: 3分
📖聖書箇所
(新)ヨハネの手紙 第一 4:9~10
🎨「伝道者ヨハネ」
ピーター・ルーベンス作 1611年頃
『初めにことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。
この方は、初めに神とともにおられた。
すべてのものは、この方によって造られた。造られたもので、この方によらずにできたものは一つもなかった。
この方にはいのちがあった。このいのちは人の光であった。』
ヨハネの福音書1:1~4
『初めからあったもの、私たちが聞いたもの、自分の目で見たもの、じっと見つめ、自分の手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて。
このいのちが現れました。御父とともにあり、私たちに現れたこの永遠のいのちを、私たちは見たので証しして、あなたがたに伝えます。』
ヨハネの手紙 第一 1:1~2
これは、ヨハネの福音書とヨハネの手紙第一の冒頭です。どちらも“ことば”や“いのち”という言葉が使われ、似ていますね。イエスの十二使徒のひとりのヨハネが書いたもので、手紙はヨハネの晩年に書かれたとされています。
『神はそのひとり子を世に遣わし、その方によって私たちにいのちを得させてくださいました。それによって神の愛が私たちに示されたのです。私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、宥(なだ)めのささげ物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。』
ヨハネの手紙 第一 4:9~10
ヨハネは、私たちが神に背を向けてきた“罪”を神の側から赦そうと、神がひとり子イエスをこの世界に遣わしたこと、イエスの十字架の死によって私たちの“罪”がつぐなわれたこと、そのようにして神が私たちへの愛を示してくださったと語っています。まさに、“福音”の確認ですね。
🐶ぽちっとひとこと
この手紙は、旧約聖書の引用はなく、光と闇、真理と偽り、神を愛することと世を愛することなどの違いや、イエスを信じている者が生活する際の原則と実践を示しています。
当時、すでに人々の間に間違った教えが影響していたことがわかっています。それらのいわゆる異端の教えによって、人々の間に混乱が起こり、信仰から離れる人もいたということで、この手紙が書かれました。
『神の御子の名を信じているあなたがたに、これらのことを書いたのは、永遠のいのちを持っていることを、あなたがたに分からせるためです。』
ヨハネの手紙 第一 5:13
ヨハネの手紙では、“神の愛”を強調しているとされるヨハネですが、この手紙を書いた当時の状況を考えると、神の愛の確かさと、信じる者に約束されている“永遠のいのち”のことを人々にしっかりと理解してもらう切実な必要があったことがわかります。
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
参考文献
『ファイヤーバイブル注解付聖書』(ライフパブリッシャーズ)
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