ぽちっとバイブル 第41回『キリストの十字架』
- pochittobible
- 2020年10月9日
- 読了時間: 3分

📖聖書箇所
(新)マルコの福音書15:1~41
🎨「十字架」
ユダヤ人たちに捕らえられたイエスは、ローマ帝国のユダヤ総督であるピラトの前で裁判にかけられます。ピラトは、イエスが無罪であることを知りながら、群衆の要求に負けて、イエスを十字架刑に定めます。
『それから、彼らはイエスを十字架につけた。そして、くじを引いて、だれが何を取るかを決め、イエスの衣を分けた。彼らがイエスを十字架につけたのは、午前九時であった。イエスの罪状書きには、「ユダヤ人の王」と書いてあった。彼らは、イエスと一緒に二人の強盗を、一人は右に、一人は左に、十字架につけた。』
マルコの福音書15:24~27
『通りすがりの人たちは、頭を振りながらイエスをののしって言った。「おい、神殿を壊して三日で建てる人よ。十字架から降りて来て、自分を救ってみろ。」同じように、祭司長たちも律法学者たちと一緒になって、代わる代わるイエスを嘲って言った。「他人は救ったが、自分は救えない。キリスト、イスラエルの王に、今、十字架から降りてもらおう。それを見たら信じよう。」また、一緒に十字架につけられていた者たちもイエスをののしった。
さて、十二時になったとき、闇が全地をおおい、午後三時まで続いた。そして三時に、イエスは大声で叫ばれた。「エロイ、エロイ、レマ、サバクタニ。」訳すと「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。そばに立っていた人たちの何人かがこれを聞いて言った。「ほら、エリヤを呼んでいる。」すると一人が駆け寄り、海綿に酸いぶどう酒を含ませて、葦の棒に付け、「待て。エリヤが降ろしに来るか見てみよう」と言って、イエスに飲ませようとした。しかし、イエスは大声をあげて、息を引き取られた。
すると、神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。イエスの正面に立っていた百人隊長は、イエスがこのように息を引き取られたのを見て言った。「この方は本当に神の子であった。」』
マルコの福音書15:29~39
🐶ぽちっとひとこと
神がはじめに天と地と生き物を創造し、最後に人間を造りました。ところが、人間は神に反抗し、神との関係を断ってしまい、“罪”を犯します。今日の箇所は、全人類の“罪”を背負って、神の子キリストであるイエスが十字架上で死を迎える場面でした。
イエスが息を引き取られた時、『神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた』とあります。神殿には祭司が祈りをささげる聖所と、その奥に神が住まわれるとされた至聖所(しせいじょ)がありました。聖所と至聖所の間には、垂れ幕があり、神と罪ある人間との間には、隔てがあることを示していたのです。至聖所には、大祭司だけが年に一度、厳しい条件のもとで入ることができました。
この“幕”が裂けたことは、神のおられる所に人々が近づくことができるよう、新しい道が開かれたことを示したものと言えます。
『しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死なれたことによって、神は私たちに対するご自分の愛を明らかにしておられます。』
(新)ローマ人への手紙5:8
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
参考文献
『新聖書ハンドブック』ヘンリー・H・ハーレイ著(いのちのことば社)
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