ぽちっとバイブル 第34回『種を蒔く人のたとえ』
- pochittobible
- 2020年8月21日
- 読了時間: 3分

📖聖書箇所
(新)ルカの福音書8:4~18
🎨「種蒔き」
ジャン・フランソワ・ミレー作
1850年 フランス
(Wikipediaより)
今回は、イエスが語られた“種を蒔く人のたとえ”を読んでみましょう。
『さて、大勢の群衆が集まり、方々の町から人々がみもとにやって来たので、イエスはたとえを用いて話された。
「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。蒔いていると、ある種が道端に落ちた。すると、人に踏みつけられ、空の鳥が食べてしまった。また、別の種は岩の上に落ちた。生長したが、水分がなかったので枯れてしまった。また、別の種は茨(いばら)の真ん中に落ちた。すると、茨も一緒に生え出てふさいでしまった。また、別の種は良い地に落ち、生長して百倍の実を結んだ。」
イエスはこれらのことを話しながら、大声で言われた。
「聞く耳のある者は聞きなさい。」』
ルカの福音書8:4~8
このたとえの意味は、イエス自身が弟子たちに尋ねられて、解説しています。
『このたとえの意味はこうです。種は神のことばです。
道端に落ちたものとは、みことばを聞いても信じて救われないように、後で悪魔が来て、その心からみことばを取り去ってしまう、そのような人たちのことです。
岩の上に落ちたものとは、みことばを聞くと喜んで受け入れるのですが、根がないので、しばらくは信じていても試練のときに身を引いてしまう、そのような人たちのことです。
茨の中に落ちたものとは、こういう人たちのことです。彼らはみことばを聞いたのですが、時がたつにつれ、生活における思い煩いや、富や、快楽でふさがれて、実が熟すまでになりません。
しかし、良い地に落ちたものとは、こういう人たちのことです。彼らは立派な良い心でみことばを聞いて、それをしっかり守り、忍耐して実を結びます。』
ルカの福音書8:11~15
種は、“神のことば”ですね!“神のことば”は、種のように、人々に心に蒔かれるものであることがわかります。ですが、悪魔に取り去られたり、根付かなかったり、いろいろな妨げのために育たないことがあるようです。
“神のことば”を“良い心”で聞いて、守り、忍耐するなら実を結ぶのですね。“良い心”とは、どんな心なのでしょう?
🐶ぽちっとひとこと
この“種を蒔く人のたとえ”には、何種類の人が出てくるでしょうか?
道端、岩の上、茨の中、良い地の4種類の人々が出てきますね。
このたとえは、最初は群衆に向かって語られました。そして、後半の解説部分は、弟子たちに話したとあります。そして、この二つの間には次のような言葉が書かれています。
『イエスは言われた。「あなたがたには神の国の奥義を知ることが許されていますが、ほかの人たちには、たとえで話します。『彼らが見ていても見ることがなく、聞いていても悟ることがないように』」するためです。』
ルカの福音書8:10
ここからわかることは、弟子たちは群衆と区別されていることです。
このことに注目して後半の解説部分を読んでみると、神のことばの種がとどまらない人と、良い地に落ちた種のように多くの実を生らせる人の2種類の人がいるということもできそうですね。
弟子たちはきっと、「あなたがたは良い地なのですよ、だから多くの実を結びますよ」と励まされたのではないでしょうか?
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
参考文献
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