ぽちっとBプラス No.59『パウロの力の元』
- pochittobible
- 2021年10月22日
- 読了時間: 3分

使徒の働きの後半部分と新約聖書の21通の手紙のうち、13通の手紙を書き残したパウロですが、その力の元は何だったのでしょうか? もちろん神の力であることは間違いありませんが、それだけだったのでしょうか?
まず、パウロが復活のイエスに出会った直後には、アナニアという人物に祈ってもらいます。今まで迫害していた人々のひとりに助けてもらわなければなりませんでした。
『そこでアナニアは出かけて行って、その家に入り、サウロの上に手を置いて言った。
「兄弟サウロ。あなたが来る途中であなたに現れた主イエスが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。」するとただちに、サウロの目から鱗のような物が落ちて、目が見えるようになった。そこで、彼は立ち上がってバプテスマを受け、食事をして元気になった。』
使徒の働き 9:18~19
エルサレムで警戒され、弟子たちの仲間に入れないパウロのためには、バルナバが引き受けて、使徒たちのところに連れて行きました。
『しかし、バルナバはサウロを引き受けて、使徒たちのところに連れて行き、彼がダマスコへ行く途中で主を見た様子や、主が彼に語られたこと、また彼がダマスコでイエスの名によって大胆に語った様子を彼らに説明した。』
使徒の働き 9:27
宣教旅行を共にしたシラス、途中で出会ったテモテ、プリスキラとアキラ、もちろん使徒の働きを書いたルカなど、実にパウロは多くの人々と関わり合いながら、宣教活動を行っています。手紙を見ても、多くの人々と祈り合い、助け合いながら過ごしたことがわかります。確かにパウロは神によって選ばれた使徒でしたが、その活動の背後には多くの人々の助けと祈り、まさに共同体としての“教会”があったと言えます。
例えば、エペソを中心にパウロは3年間活動していますが、やがて自分が殉教する時が近づいていることを悟り、エペソの教会のリーダーたちに別れを告げる場面があります。
『ですから、私が三年の間、夜も昼も、涙とともにあなたがた一人ひとりを訓戒し続けてきたことを思い起こして、目を覚ましていなさい。今私は、あなたがたを神とその恵みのみことばにゆだねます。みことばは、あなたがたを成長させ、聖なるものとされたすべての人々とともに、あなたがたに御国を受け継がせることができるのです。』
使徒の働き 20:31~32
『こう言ってから、パウロは皆とともに、ひざまずいて祈った。皆は声をあげて泣き、パウロの首を抱いて何度も口づけした。
「もう二度と私の顔を見ることがないでしょう」と言った彼のことばに、特に心を痛めたのである。それから、彼らはパウロを船まで見送った。』
使徒の働き 20:36~38
とても感動的な場面です。パウロとエペソの教会の人々が強い絆でつながっていたことが感じられます。
このように、パウロと共に活動していた人々に注目してみると、また違った視点で、神のわざとパウロが見えてきそうですね。
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
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