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ぽちっとBプラス No.51『ダニエル書の預言』


🎨『ダニエルの4つの獣の幻』

マテウス・メ―リアン作 1630年


ダニエル書は、ダニエルやその友人たちの体験を物語った書であると同時に、預言の書でもあります。夢や幻の描写がいくつも出てきて、むずかしいと感じる方が多いのではないでしょうか。


夢や幻であらわされている内容を見ると、次のようなことがわかります。


◆ダニエルが生きていた時代の後に起こる国々の動き


これは、ダニエルの時代には未来のことでしたが、21世紀の私たちから見るとすでに世界史上、実現したことが描かれています。そして、同時に21世紀の今、まだ実現していないこと、特に世の終わりに起こることも預言されていると考えられます。

例:2章 ネブカドネツァル王の“巨大な像”の夢

  7章 ダニエルの“4頭の獣”の夢と幻

  8章 ダニエルの“雄羊と雄やぎ”の幻

  9章 ダニエルの祈りの中での啓示

  10章 ダニエルが見た“一人の人”の幻

  11章~12章 北の王と南の王と終わりの時


ここで語られている国々とは、新バビロニア(聖書ではバビロン)、ペルシア(アケメネス朝)、ギリシア(アレクサンドロス大王の帝国)、シリア(セレウコス朝)、エジプト(プトレマイオス朝)、ローマ帝国などと思われます。今、検証するなら、これらの国々の歴史と聖書の記述が一致していることがわかります!


また、21世紀の今、まだ実現していない事柄、特に、世の終わりのことについては、ヨハネの黙示録と合わせて、理解することが多いようです。


◆個人に向かって語られた預言


 これは、4章のネブカドネツァル王の“木”の夢などが当てはまります。この預言で、王は正しい行いによって罪を除き、貧しい人々をあわれむよう警告されますが、王は傲慢になり、自分の行いを顧みなかったため、夢に示されていたように、王は精神的に病んだ期間を過ごしたことが4章の後半に書かれています。



ダニエルは、最終章の12章で、御使いに次のように言われています。


『ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと捜し回る。』

ダニエル書 12:4


『彼は言った。「ダニエルよ、行け。このことばは終わりの時まで秘められ、封じられているからだ。」』

ダニエル書 12:9


ダニエルには、この書を終わりの時まで封じておくように言われています。終わりの時とは、いつなのでしょうか?


『あなたは終わりまで歩み、休みに入れ。あなたは時の終わりに、あなたの割り当ての地に立つ。』

ダニエル書 12:13


これは、ダニエル自身は生涯を全うし、やがて永遠の神の国で自分自身の報酬を受けるということでしょう!


ダニエル書はわからないことが多いのですが、わからないからこそ読みたくなりますね。


聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会


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