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ぽちっとBプラス No.17 『サマリア人ってどんな人たち?』


聖書には、地名としてサマリア、人々としてサマリア人がよく出てきます。どういう人々なのでしょうか?

ガリラヤとユダヤの間にあるサマリアの町は、北イスラエル王国の6代目の王オムリが建てたと列王記第一に書いてあります。BC880年頃のことです。

『彼は銀二タラントでシェメルからサマリアの山を買い、その山に町を建て、彼が建てたこの町の名を、その山の持ち主であったシェメルの名にちなんでサマリアと呼んだ。』

(旧)列王記 第一16:24

サマリアはその後、BC722年に北イスラエルがアッシリアによって滅ぼされた時に破壊され、住民は捕らえ連行されました。捕囚を逃れたユダヤ人と、アッシリアによってそこに移民してきた非ユダヤ人の混血した人々がサマリア人となりました。そして、サマリア人は、モーセ五書(旧約聖書の最初の5書)のみに基づく独自の信仰を持つようになり、ゲリジム山に神殿を建て、そこで礼拝するようになりました。

ユダヤ人との亀裂が表面化したのは、バビロン捕囚後にユダヤ人がエルサレムに帰還した時のことです。エズラの指揮の下、神殿を建設しようとするユダヤ人に、サマリア人は参加しようと願いますが、ユダヤ人に拒絶されます。(エズラ記4:1~3、BC460年頃)

こうして、ユダヤ人とサマリア人の間に、信仰的、政治的断絶が生じ、ユダヤ人はできるだけサマリアを通らないようにしたと言われています。このような間柄だったため、イエスがサマリア人の、しかも女性に声をかけたのは、当時の慣習から言えば、あり得ない出来事だったのです。

その後、使徒(イエスの直弟子)の時代になると、次の言葉の通り、サマリア全土にイエスの教えが普及していくことになりました。

『しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。』

(新)使徒の働き1:8

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

参考文献

『新聖書ハンドブック』ヘンリー・H・ハーレイ著(いのちのことば社)

『ファイヤーバイブル注解付聖書』(ライフパブリッシャーズ)

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